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 ◎倒産手続比較表(再建型)

 
再 建 型
会社更生
民事再生
強制和議
会社整理
目  的 大規模会社の継続 事業又は経済生活の再生 事業の継続と破産よりも有効な弁済 中小企業会社の継続
根 拠 法 会社更生法 民事再生法 和議法(廃止)
破産法290条以下
商法381条以下 非訟事件手続法135条の24以下
適用対象 株式会社
 (大企業)
自然人
会社
公益法人
規模は問いません
自然人
会社
公益法人
規模は問いません
株式会社
 (中小企業)
特  色

破産による事業解体を避けるため、債権者・株主・従業員などの関係人の利害を調整しつつ、会社債権を図る裁判上の手続
管財人による事業の経営と更生計画案の作成関係人の多数による同意と裁判所の許可を得て、更生計画を遂行し会社を再建します。

事業再建のためいくつかのメニューを提供
DIP型
債権者自身が再建
監督型
裁判所の選任する監督委員の管理の下で再建
管理型
裁判所の選任する管財人による再建
簡易再生手続
同意再生手手続
債権の確定手続を行なわない手続
いずれの場合も債権者の法定多数により認められた再建計画で裁判所の認可したものに基づき再建します。
小規模個人再生
給与所得者債権

強制和議
 破産宣告後債務者(破産者)の提供する弁済方法等和議条件につき債権者の多数決により可決の上、裁判所の認可
裁判所の監督による任意整理的会社再建手続
整理案は債権者全員の同意を要件とします。但し、90%を超える債権者の同意があり、整理の遂行に支障がないときは実行命令が発せられます。
機 関
  ◎必要的
  〇任意的
◎管財人(46、53)
〇保全管理人(39、40)
〇調査委員(101)
〇法律顧問(186)
◎関係人集会
 (187、192、200)
〇監督委員(54)
〇調査委員(62)
〇管財人(64)
〇債権者委員会(118)
〇債権者集会(114)
◎整理委員(21)
◎管財人(27)
◎債権者集会(46)
〇検査役(388)
〇監督員(397)
〇整理委員(391)
〇管理人(398)
開始原因

債務弁済が事業の継続に著しい支障をきたすとき支払不能・債務超過の恐れ(30 I)

債務弁済が事業の継続に著しい支障
破産原因(21)
支払不能・支払停止・債務超過 支払不能・債務超過に陥るおそれ又は疑いがあるとき (381 I)
申立権者

債務者(30 I)
法定の株主・債権者(30 U)

債務者、債権者(21) 債務者のみ(12I)
法人の場合は理事者全員の同意を要する
取締役・監査役・法定の株主・債権者(381 I)
会社自身の申立は不可
申立時の弁済条件提示 不要 不要 必要 不要
保全処分の態様と効力 会社業務・財産に関し弁済禁止・借財禁止・処分禁止など(39)
保全管理人による管理命令(39、40)
監督員による監督命令(39、42)
保全処分後の申立取り下げ制限(44)
債権者の財産に関し
 個別執行の中止(26)
 包括的禁止(27)
 仮差押、仮処分(30)
担保に関して
 担保権実行中止
保全管理人による管理(79)
保全処分後の申立取下げ制限
和議債権者の財産に関するもので同左(20 I)
開始決定後も保全処分の効力存続
会社業務財産に関するなどで同左(386)
開始決定後も保全処分の効力存続
監督員による監督命令
同左(386)
経営者の交代の有無開始決定による財産処分権と業務執行権の帰属 有(100%減資が通常)
保全期間中は保全管理人に専属(40)
開始決定後は管財人に専属(53)
原則は債務者の経営(38)
管理命令のときは管財人(66)

ただし、通常の範囲に属しない行為は申立時よりなし得ず
開始決定後は管財人の同意を要する(31、32、34)

例外として選任された管財人に専属(398)
監督員あるときの同意要(397)
開始又は宣告後の強制執行と仮差押・仮処分の関係 新規申立禁止
進行中の手続は当然中止(67)
なお、開始前にも中止可(37)
新規申立禁止
進行中の手続は当然中止(39)
なお、開始前にも中止可(39)

新規申立禁止
進行中の手続は当然中止(40 I)
なお、開始前にも中止可(40 U)

新規申立禁止
進行中の手続は当然中止(382U)
なお、開始前にも中止可(383U)
抵当権者らの処理

更生担保権として手続内で弁済を受けるのみ(124、124の2)競売は当然禁止又は中止(67)申立後開始前でも中止し得る(37)

原則は別除権(53)
不足額は手続内弁済(88)
担保権実行中止命令(31)
担保権消滅制度(148)
手続規制対象外の別除権(43) 手続規制の対象外
ただし、競売中止命令も可(384)
債権の届出及び調査・確定手続の有無と効力 届出制有(125、126)
調査・確定(135、143)
届出しないと失権(241)
債権表は債務名義となります(145)
届出制有(94)調査確定(104)債権者表は債務名義(180)但し、簡易再生手続及び同意再生手続は、債権者表の記載の債務名義性無(205)(209)
届出しないと原則免責(178)規制事由なく届出できない場合は権利変更を受けます。(181)
届出制有(27)
決議権のための調査はあるが、債権確定手続は無(47)
手続外での権利行使可
届出制無
成立の要件

計画案の可決(205)
 更生債権者 2/3
 更生担保権者 3/4
 事案により
 4/5又は全員
 株主 1/2

書面決議(172)
 同意又は不同意の書面を出した債権者の過半数で、総議決権額の過半数

和議の可決(49、破306)
 出席債権者 1/2
 総債権額 3/4
整理案につきほぼ全員の債権者同意
(債権者集会の多数決による不同意者への拘束力無)
成立後の手続 終結まで裁判所が関与(273)
更生計画の認可と遂行(232、247)
及び計画案の変更(271)
再生計画案により、管財人、監督委員がいないときは裁判所の手を離れる(188)
管財人がいるときは、管財人により計画遂行(188)
和議認可により裁判所の手を離れる(50)
和議不履行と譲渡取消・和議取消(62、64)
整理の実行命令(386 IC)
整理終結決定まで裁判所が関与
不成立等の際の処理

更生手続廃止(273以下)
更生計画不認可(237)
更生計画取消し(237)
破産への移行(23)
生産を内容とする計画案(191)
和議への移行

再生手続廃止(191以下)
再生計画不認可(174)
再生計画取消し(189)
破産への移行
和議廃止(59、60)
破産への移行(9)
破産への移行(402)
和議への移行(401)
取締役らの責任追及の簡易手続

有(72)

有(143) 有(386)
相殺制限 有(163)
債権届出期日までの期間制限(162)
有(93)
債権届出までの期間制限(92)
有(5、破産104)
和議認可までの制限(判例)
有(403、破産104)
否認権 有(78) 有(127)
但し、行使は原則監督委員
無(但し33)
労働能力の処遇 優先的更生債権 一部は共益債権(119、119の2) 優先債権は手続外債権(122) 優先的債権
手続除外(42、58)
優先的債権
保証人への責任追及 可(240U) 可(177) 可(57) 規定無
下級審判決は分かれます
租税債権の優先に対する制約 有(原則は更生債権開始後の原因に基づくのは共益債権 滞納処分の通知命令(37UV、67UV) 無(手続外、122) 無(手続外、42)

双方未履行債務の取扱い 管財人に解除権(203) 債務者、管財人に解除権

  ◆清算型

 


<会社再建法>
1.特別清算手続
2.総論
3.破産手続
4.倒産手続比較表
5.個人再生手続比較表
6.申立に必要な添付書類 
7.給与所得者再生手続の流れ
8.小規模個人再生手続の流れ
9.大阪地方裁判所第6民事部「破産手続情報サービス」





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